無題
〜風の花嫁〜
ひとりの画家に恋をした
画家はひとりの女性に恋をした
彼は彼女のために絵を描いた
持てる全ての愛を捧げ
あまねく才能を筆にのせ
濡れる心を色に変え
絵は人々に愛された
名も無き詩人が名も無き詩を
画家のために謳ったけれど
誰の耳にも届かずに
誰の愛も知らないで
名も無き詩人の名も無き詩は
風の渦へと消えていく
オスカー・ココシュカに捧ぐ